もの書きから遠ざかった人間のリハビリ&トレーニング場。
目指すは1日1題、365日連続投稿(とハードルを高くしてみる)
2013
「あのー」
声をかけてきたのは彼の方だった。耳に響いたのは心地よい低音。まつ毛の長い二重はどこか色気を感じさせ、私は一瞬うろたえる。
それでも私は冷静をかぶって、感情を堪えた。2階のベランダから軽く会釈をする。
アパートの大家さんから話を聞いていたけれど。新しい住人はなかなかのイケメンだ。確か、私と同じ年とかそうでないとか?
「昨日から下に引っ越してきた山田なんですけど」
一階の庭から私を見上げる姿はシェイクスピアさながら、ロミオとジュリエットの有名なシーンを思い起こさせる。
彼の容姿も手伝ってか、胸の高鳴りがなかなか止まらない。
もしかして。これは新しい恋の始まり? 私の中で淡い期待が広がる。
「あの」
「は、はいっ」
「コレ、うちの前に落ちてたんだけど」
そう言って彼は手にしていた小さな布を広げる。
レースであしらわれた逆三角形は微妙なすけ具合を見せていて、風にひらひらと舞っていた。
「こんなにうっすいパンツ履いてて腹冷やさない?」
その直後、私の絶叫がアパート中を突き抜けたのは言うまでもない。(464文字)
声をかけてきたのは彼の方だった。耳に響いたのは心地よい低音。まつ毛の長い二重はどこか色気を感じさせ、私は一瞬うろたえる。
それでも私は冷静をかぶって、感情を堪えた。2階のベランダから軽く会釈をする。
アパートの大家さんから話を聞いていたけれど。新しい住人はなかなかのイケメンだ。確か、私と同じ年とかそうでないとか?
「昨日から下に引っ越してきた山田なんですけど」
一階の庭から私を見上げる姿はシェイクスピアさながら、ロミオとジュリエットの有名なシーンを思い起こさせる。
彼の容姿も手伝ってか、胸の高鳴りがなかなか止まらない。
もしかして。これは新しい恋の始まり? 私の中で淡い期待が広がる。
「あの」
「は、はいっ」
「コレ、うちの前に落ちてたんだけど」
そう言って彼は手にしていた小さな布を広げる。
レースであしらわれた逆三角形は微妙なすけ具合を見せていて、風にひらひらと舞っていた。
「こんなにうっすいパンツ履いてて腹冷やさない?」
その直後、私の絶叫がアパート中を突き抜けたのは言うまでもない。(464文字)
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プロフィール
HN:
和
HP:
性別:
女性
自己紹介:
すろーなもの書き人。今は諸々の事情により何も書けずサイトも停滞中。サイトは続けるけどこのままでは自分の創作意欲と感性が死ぬなと危惧し一念発起。短い文章ながらも1日1作品書けるよう自分を追い込んでいきます。
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