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もの書きから遠ざかった人間のリハビリ&トレーニング場。 目指すは1日1題、365日連続投稿(とハードルを高くしてみる)

2024

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2013

0331
 朝起きると枕元に携帯が置いてあった。キラキラにデコってあるそれは俺の趣味からはるかに遠いものだった。
「もしかして――やっちまった?」
 俺は食事や酒の席で携帯をテーブル上に置く癖がある。
 おそらく俺の隣りに座っていた誰かが携帯をテーブルに置いていたのだろう。そして帰る時どちらが相手の携帯を持って帰ってしまった――そういうことだ。
 俺は一生懸命その時のことを思い出そうとする。昨日の飲み会、二次会の時点で俺は完全にできあがっていた。その先の記憶が全くない。
 俺は相手の捜索を早々に諦めると、改めて携帯を眺めた。これを手にするのはどんな人物なのだろう、と想像する。色合いからして女性だろう。
 一瞬、この携帯で相手に連絡を取ろうと思ったけど、こういうのはきっとロックがかかっているはずだ。
 警察にでも届けた方が無難そうだな。
 俺は結論を出した所でため息をつく。昨日を振りかえり、よく家まで帰って来れたものだと思う。
 しかも靴もスーツも脱いでた。ちゃんとベッドに寝ていた。
「すげーよなぁ俺」
 突然、携帯がけたたましい音を立てた。大きな画面をのぞきこむと「自宅」という文字と数字がが大きく打ちだされていた。
 俺の知らない番号。おそらく、持ち主が電話をかけたに違いない。
 仰向けに転がったまま俺は電話に出ようとする。すると「やだ、出ないで!」と甲高い声が。
 次の瞬間、バスタオルでくるんだ女性が俺の携帯をひったくる。
 えー…………っと?
 ツッコミ所は色々とあるのだが。彼女はどこからやってきたのだろう。そもそもここは俺の部屋のはず――
 俺はベッドからむくりと起き上がる。そして重大なミスに気がついた。家具は同じだが微妙にレイアウトが違う。
 あれ? もしかして――間違えたのは俺の方?
「うわ……」
 こうして俺は更に頭を抱えることになる。(782文字)
 
***

お題3つ目にして文字数オーバーしちゃいましたよー(´・ω・`)

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プロフィール
HN:
性別:
女性
自己紹介:
すろーなもの書き人。今は諸々の事情により何も書けずサイトも停滞中。サイトは続けるけどこのままでは自分の創作意欲と感性が死ぬなと危惧し一念発起。短い文章ながらも1日1作品書けるよう自分を追い込んでいきます。
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