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もの書きから遠ざかった人間のリハビリ&トレーニング場。 目指すは1日1題、365日連続投稿(とハードルを高くしてみる)

2024

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2013

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 普段は冴えない女子高生の私だが、実は人に言えないバイトをしていた。
 悩みを抱える人の話を聞きアドバイスをする、いわゆる人生相談なわけだが、私の場合は特殊だ。
 本日も迷える子羊がやってきた。が、目の前に現れた人を見て私は思わず叫びそうになる。何故ならその人物とはさっき教室で別れたばかりだからだ。宿題忘れるなよ、と念も押された。
「え、えっと、本日はどういったご相談で?」
 変装しているとはいえ気が気でない私に相手はとつとつと身の上を語ってくれた。
「私は教員をしているんですが、その、副業で占いをしてまして」
「占い、ですか?」
「ええ。先月、顔を出さないことを条件に取材を受けたんですが、ちょっと困ったことになってしまって」
 私はふとクラスの噂話を思い出す。確か、テレビに出た占い師が実はこの町に住んでいるとか。それは先生のことだったのか。
 先生の話によると、取材を受けてからそっちの仕事に忙殺され本業がままならないらしい。今は寝る間もないのだとか。
 確かに、先生は体が細くなったし授業中に貧血で倒れることが多かった。なるほど。蓋を開ければなんてことない。そっちにも表の顔と裏の顔があったからだ。
 でも教員の副業は原則として認められない。顔を隠しているとはいえ、先生はメディアに晒されてしまった。このままだと遅かれ早かれ正体がバレるだろう。
「で? 貴方はどうしたいの? 教師を辞めて占い師になる?」
「いいえ。私は占いを廃業します。でもこの力は手に余る。だから」
「私に消してほしいと?」
「はい。ある方が言ってました。貴方は獏の中でも異質だとか」
 先生の真剣な眼差しに私は息を飲んだ。
 先生の言うとおり、私は獏の血を引いている。獏は悪夢を喰うといわれるけど、突然変異の私はヒトの潜在能力を喰らう。それはヒトの将来や可能性を奪うに等しい。
「わかりました。あなたの望みを叶えましょう」
 私は先生に壁の古時計をずっと見るように伝えた。振り子の揺れに集中していた先生の瞼が徐々に降りてくる。日頃の睡眠不足も手伝ってかあっさりと眠りに落ちた。
 私は先生に近づき、眠ってることを確認すると自分の眼鏡を外す。
 先生の周りからはただならぬオーラが放出されていた。これだけの能力をため込んでいたら、確かに回りは放っておかない。隠そうとしてもそのオーラが人を引き寄せてしまう。
 人気というものはそういうもの。でも、先生はそれを望んでいないのだ。
 私は先生は触れた。息を吸いオーラを引き寄せる。するすると口の中へ入っていくと心と腹が満たされていく。全てを吸い込むと手をあわせ、頂きましたと感謝の意を告げた。
「時計が鳴ったら今まで起きたことは全て忘れます。貴方はいつものように家に帰ってゆっくり休んでください」
 明日また学校で会いましょう。
 私は心の中で呟くと部屋をあとにした。(1200文字)

 お題知った昨日からこのネタ思いついてぐるぐる。文字数がアレでキリ良すぎて苦笑

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プロフィール
HN:
性別:
女性
自己紹介:
すろーなもの書き人。今は諸々の事情により何も書けずサイトも停滞中。サイトは続けるけどこのままでは自分の創作意欲と感性が死ぬなと危惧し一念発起。短い文章ながらも1日1作品書けるよう自分を追い込んでいきます。
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