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もの書きから遠ざかった人間のリハビリ&トレーニング場。 目指すは1日1題、365日連続投稿(とハードルを高くしてみる)

2024

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2013

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「私、葛城さんに『もし、明日雨が降ったら二人で映画見にいきませんか?』ってメール送りました!」
 さつきの話を聞いた私はなんて無茶なことを、と思う。というのもメールを送った相手、葛城陽一が晴れ男だからだ。
 明日は草野球の試合がある。葛城は私の彼氏と草野球のチームを組んでいた。陽一の陽は太陽の陽だというが、それは間違いではない。葛城が試合に出る日はとにかく晴れる。いつぞやは上陸予定だった台風の進路を変えたこともあった。太陽の名を頂いた人間は最強の晴れ男として君臨している。
 蛇足になるが明日の天気は快晴だと携帯のひつじも言っていた。
 私はさつきにそのことを話す。だが、「大丈夫です」とあっさり返された。私、雨女なんでというその理由もすごい。
 「私、昔からここぞと言う場面で雨に遭うんです」
 そういいながら彼女は朗らかに笑う。私は苦笑するが、しばらくしてあれ? と思う。
 そういえばさつきが入社した年は初日から雨だった。レクや社員旅行も、彼女が参加した年は雨が降っていたような。いや待て。この間うちの部署が計画した花見、あれもさつきを誘っていた。だがそれも嵐で中止になってしまった。まさか。
 私はごくりと唾をのむ。同時にさつきの携帯が鳴った。画面を見ていたさつきに満面の笑みが広がる。
「雨が降るのを楽しみにしています、って。きゃーっ」
 葛城はどんな気持ちでそのメールを送ったのだろう。もしかしたら鼻で笑っていたかも。明日その鼻がへし折れるかもしれないと思ったら、私も結末が気になってしまった。
 空を見上げる。明日は五月晴れか五月雨か? 答えは天上の神のみぞ知る――というところか。
 そういえば二人が初めて出会った合コンは晴れだった? 雨だった? 思い出せない自分がもどかしい。あとで彼氏に聞いてみよう。(762文字)

 晴れ男と雨女の戦い第1R。さつきは葛城にほぼ一目ぼれ。葛城の気持ちは謎のまま。このタイトル見た時、わらべの「もしも明日が」がふっと浮かんだ自分がいたわ

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すろーなもの書き人。今は諸々の事情により何も書けずサイトも停滞中。サイトは続けるけどこのままでは自分の創作意欲と感性が死ぬなと危惧し一念発起。短い文章ながらも1日1作品書けるよう自分を追い込んでいきます。
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